リ・スキリング支援の充実を主眼として、令和7年10月1日から、
「教育訓練休暇給付金」
という制度が、雇用保険法で創設されました。
労働者が離職することなく、教育訓練に専念するため、自発的に休暇を取得して
仕事を離れる場合、その訓練休暇中の生活費の保障をハローワークがします。
本制度を利用すれば、語学の習得やITスキルの向上が見込まれるのですが、
注意点が必要です。
【前提】休暇開始日より前の被保険者期間や雇用保険に加入していた期間は
リセットされます。
➡将来会社を離職した場合の雇用保険(基本手当)のベースとなる被保険者期間は
休暇開始日から再スタートします。
注:給付日数のベースとなる算定基礎期間については「教育訓練休暇給付金」を
受けた日は算入することができません。
制度利用にあたってのポイントを以下に記します。
1、会社のルールに基づく訓練休暇であること
➡会社の就業規則に教育訓練休暇に関する記載をする必要があります。
2、労働者と会社が教育訓練休暇の取得について合意していること
➡会社がの「賃金月額証明書」提出後に、労働者自身が「賃金月額証明票」
をハローワークに持参し、受給資格の決定を受けます。
3、労働者本人が、「認定申告書」を30日に1回提出
➡離職後の「失業の認定」が28日に1回であることと違うことに
注意が必要です。
4、訓練休暇期間中は、原則無給であること
➡就労の対価でない手当などの支給は問題ないですが、基本的には
訓練休暇中に出勤を求めることは認められていません。
最大の注意点は、
「業務スキルを高めるため、訓練休暇を取って学習ください」
など業務命令を発してはいけないということです。
そして、最大のハードルは、
上記1、の会社の就業規則に「休暇制度」を導入することと考えます。
制度を導し、従業員多くが「休暇制度利用」を申し出た場合、会社の各部署が
人員不足に見舞われるおそれがあります。
その証左に、本日令和8年1月15日現在、兵庫県での利用実績は「0」です。
雇用に関する助成金と合わせた運用や大企業での利用例などを経て、
制度として成熟していくのでは、と推測します。
今後動向がございましたら、本欄ないし社労士講座の講義内で、情報更新を
いたします。